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鹿児島県作業療法学会オンデマンド配信★第一弾★

令和4年8月27日~28日に行われました特別講演のオンデマンド配信を開始致します。YouTubeでの期間限定配信となります。ぜひご覧下さい!

特別講演:松元 義彦 氏

鹿児島赤十字病院第二リハビリテーション課長
専門作業療法士(福祉用具)

やってみよう!〜自助具の選び方から簡単な製作まで〜

はじめに

皆さんは,自助具を作ったことがありますか?
当院に勤務しはじめた頃,作業療法に対する理解が得られず困っていましたが,関節リウマチの患者さんに自助具の製作をしていくうちに「自分でできる道具を作ってくれる」ということで評判になり作業療法を知ってもらう契機となりました. 自助具は,問題解決の手段というだけでなく作業療法の広告媒体としての役割も果たしてくれたのです.ところがその後,他職種の研修会で自助具を紹介したところ,「作業療法士って自助具を作るんですね」と言われ,愕然としました.自助具作製は OT の独占業務ではありませんが,「自助具といえば OT」が他職種にも当たり前と思っていたからです.はたして我々OT は,自助具による問題解決が必要な場合に自助具を製作し提供できているのでしょうか?

自助具とは?

自助具とは「多様な日常生活のあらゆる場面において,心身機能の低下等により一般的な生活用具・方法ではその目的動作の遂行に困難をもたらす場合に,その解決のために当事者本人が用いる用具や工夫」のことをいいます.福祉用具法〔福祉用具の研究開発及び普及の促進に関する法律(1993)〕によると,福祉用具は「心身の機能が低下し日常生活を営むのに支障のある老人又は心身障害者の日常生活上の便宜を図るための用具及びこれらの者の機能訓練のための用具並びに補装具をいう」と定義されており,用具としての自助具もこの中に含まれると解釈されます.

自助具作製のプロセス

困難な動作があった際に,すぐに自助具による解決を行うわけではありません.自助具は,対象者のニーズの把握,評価と問題点(原因)の分析,他の解決方法の検討を行った結果,自助具による問題解決が選択された場合に適応となります.失敗を恐れて自助具作製に二の足を踏んでしまう場合もあるかもしれませんが,作製は患者さんのいないところで行いますので失敗しても作り直せばいいですし,経験を重ねることで工作技術は必ず上達します.また,自助具を作製した際には自助具見本としてもう一つ別に製作しておくと,自助具の作り替えや他の事例に試用してもらう時にも役に立ちます.そして,自助具見本を参考にして長さや握り柄の太さなどが決定しやすくなり失敗しにくくなります.

学会HP

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